循環を良くする
我々人間は血液や体液の循環を通して、
肺から取り入れた酸素および小腸から取り入れた栄養素を体の60兆個の細胞に送り届け、
その代謝過程で出た二酸化炭素を肺へ、
老廃物を腎臓へ送り出して体外に排出しているわけなのですが、
この循環が滞ってしまうと体の細胞に酸素や栄養が行きわたらなくなって、
最悪の場合には細胞が壊死してしまうだけではなく、
細胞からの代謝産物が排出されずに体内に滞ってしまうと、
それらが体の痛みやだるさの原因になったりまたそれらが原因で病気になったりもします。
なので体の健康を維持していく上で、もしくは病気を予防していく上で、
これら血液や体液の循環をよい状態にしておくということはとても重要なことになってきます。
鍼灸などの東洋医学の世界では病気の原因は体の気の流れの滞りであって
その気の流れの滞りを改善することによって病気を治すという考え方があります。
もちろん自然界でも水の流れが滞ってしまって水たまりのままずっとおいておくと、
やがて水がだんだんと淀んでくるとともに雑菌が湧いてきて悪臭を放つようにもなりますし、
部屋だって空気の循環を止めて締め切ったままにしておくとだんだんと部屋の空気が淀んでくるので、
たまにはドアや窓を開けて部屋の空気の入れ替えをしなければなりません。
経済の世界でもお金の流れが滞ってしまうと経済そのものが停滞してしまいますし、
今回の台風などで日本の大動脈である新幹線などの交通機関が止まって人の流れが滞ってしまうと、
それだけでも経済が停滞してしまいます。
さて次回はこの循環という観点から体を動かすことの大切さを述べます。