循環を良くする②
前回のブログでは血液や体液のみならず、
その他のことについても循環させることの大切さを述べましたが、
今日は血液と体液の循環についてさらに詳しく述べていきます。
前回も述べたとおり肺から取り入れた酸素や小腸から吸収した栄養素は、
血液によって体の中の60兆個の細胞に運ばれていくわけなのですが、
この60兆個の細胞一個一個に血管が通っているわけではありません。
血管そのものを構成している細胞は別として、
その他の細胞は血管の外で間質液という液体に浸された状態にあります。
心臓から動脈が遠ざかっていくにつれて大動脈から細動脈、
毛細血管とだんだんと細くなっていき、
最終的には血球が1個やっと通れるぐらいの細さになります。
そこまでくると血球の流れも遅くなってくるとともに、
この細い血管の小さい穴を通して血球が取り込んだ酸素や栄養素が血管の外の間質液に放出されます。
その間質液に放出された酸素や栄養素を細胞が取り込んで、
その代謝過程で発生した二酸化炭素や老廃物を間質液に排出して、
それらがまた毛細血管に入って血球に取り込まれて二酸化炭素は肺から、
老廃物は腎臓から体外へ排出されます。
さてここで動脈の血液は心臓の拍動によって心臓から体中に循環させることができますが、
血管の外で細胞を浸している間質液を循環させるとなるとそういうわけにはいきません。
もちろん間質液も血液と同様に循環させなければ、
毛細血管から放出した酸素や栄養素を細胞まで運んだり、
細胞が排出した二酸化炭素や老廃物を毛細血管まで運んだりすることができません。
ではどうすればいいのかといいますと、
体を動かすことによって毛細血管の外の間質液を循環させることができます。
だからここでも体を動かすことつまり運動することが大切になってきますし、
実際のところ体を動かすことによってしか間質液を循環させることができません。
もちろん間質液だけでなく、
静脈血やリンパ液も体の隅々から心臓に戻すには筋肉を動かすことによる筋ポンプ作用の助けが必要です。
さて運動となると手軽に始められるウオーキングなどがお勧めですが、
ただ歩くのが苦手な方であれば綺麗な花や景色を見つけて写真を撮りながら歩く、
面白そうなお店を探しながら歩くなど、
ご自身の好きな事とセットで行うと良いかと思います。