変形性膝関節症
★変形性膝関節症とは
変形性膝関節症は60代以降に多くて潜在的な患者数は3000万人ともいわれています。
変形性膝関節症は体重の増加や加齢、筋力の低下などが原因となり、膝の軟骨がすり減ることによって、
膝に強い痛みや変形に伴う可動域の制限などが生じる病気です。
男女比では1対4で女性の方に多く見られるとともに、
高齢者になるにしたがって罹患率は高くなる傾向にあります。
★変形性膝関節症の症状
最初の症状は立ち上がりや動き始めなど初動時の動作痛です。
また関節を覆っている滑膜が炎症を起こすことによって膝に水が溜まりやすくなります。
症状がひどくなると変形が目立ちはじめるとともに安静時にも痛みが取れず、
膝が伸びなくなって歩行にも支障をきたすようになります。
★変形性膝関節症の検査法
まず最初に触診で関節の痛む場所や圧痛、関節の動き、腫れや変形などを調べた後にX線(レントゲン)で診断します。
また場合によってはMRI検査などもします。
★変形性膝関節症の一般的な治療法
初期の場合ですと膝の関節内にヒアルロン酸を注射します。
ヒアルロン酸は膝の関節液に多く含まれていて、
関節の動きを滑らかにしたり、関節の衝撃を和らげたりしますが、
変形性膝関節症になるとこのヒアルロン酸が少なくなると言われています。
保存療法を続けても効果がなくさらに痛みや変形などが進行している場合には手術が行われます。
代表的な手術方法には、
①関節鏡視下手術②高位脛骨骨切り術③人工膝関節置換術の3つがあります。
★当院の治療法
当院では固くなっている膝まわりの筋肉を緩めるとともに、
膝関節と関連している股関節や仙腸関節などの矯正も行うことによって症状の改善をはかります。
★変形性膝関節症の予防法
立ったり座ったりするだけでも膝関節には体重の2倍から3倍の負荷がかかると言われています。
なので適切な体重を維持することが一番大事な予防法になってくるのではないかと思います。
あと足の筋力を維持することが症状の進行を防ぐ上でも重要になってきます。
特に大腿四頭筋の強化は膝関節の安定性を保つとともに膝関節にかかる負荷を軽減します。
自宅などで出来る簡単な運動法としては椅子に座った状態での膝上げ運動があります。