胸郭出口症候群について
★胸郭出口症候群とは
胸郭出口症候群とは上肢や肩甲帯の運動ならびに感覚を支配する腕神経叢および鎖骨下動脈が、
①前斜角筋と中斜角筋の間の斜角筋間隙
②鎖骨と第一肋骨の間の肋鎖間隙
③小胸筋の下
などのいずれかの場所において圧迫されることによって腕や手のしびれや疼痛、筋力低下などがみられます。
★胸郭出口症候群の原因
長時間のデスクワークやパソコン仕事、スマホ操作などの猫背や前かがみの姿勢が続くと、
首や肩、胸まわりの筋肉が緊張することによって神経や血管を圧迫してしまいます。
また生まれつきなで肩の人は肩が前に倒れることによって首から肩にかけての神経や血管が圧迫されてしまいます。
★胸郭出口症候群の検査法
ライトテストでは座ったままの状態で両肩関節90度外転、90度外旋、肘関節90度屈曲委の状態で、
手首の橈骨動脈を診た時に脈が弱くなるか触れなくなると陽性です。
ルーステストではライトテストと同じ姿勢で手をグーパー握ったり開いたりする動作を繰り返します。
これを3分間以上続けることができなければ陽性です。
アドソンテストでは座ったままの状態で両手を太ももの上に置いて頭を後ろに倒して手のしびれがある側に頭を回旋させます。
その際にしびれがある側の手首の橈骨動脈を診た時に脈が弱くなるか触れなくなると陽性です。
★胸郭出口症候群の一般的な治療法
症状が比較的軽い場合はよい姿勢を心がけることや運動療法などで改善する場合もあるので特に治療の必要もありませんが、
腕や手のしびれや脱力が強い場合などは血流改善薬や痺れなどの神経障害を緩めるビタミン剤などが使われることもあります。
また神経が圧迫されている部位に対しての神経ブロック注射や患部に対して超音波を当てたりすることもあります。
こうした治療をしても効果がない場合に対しては手術がおこなわれる場合もあります。
★胸郭出口症候群の当院での治療方法
当院では斜角筋や前胸部の筋肉をほぐすことによって、
斜角筋隙や肋鎖間隙、小胸筋付近においての神経や血管に対しての圧迫を緩めて症状の改善をはかるとともに、
姿勢の改善をはかることによって胸郭出口症候群になりにくい身体づくりを目指します。